中古住宅のコストメリットを新築分譲との比較から正しく理解する

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広島市で中古住宅リノベーションを手掛ける「おりいえ」です。


「中古住宅は購入価格が安く、ローンの負担も軽い」という理由で選ぶ方が多いと聞きます。確かに、新築住宅に比べると中古住宅の方が安いです。しかし、ただ「安い」という理由だけで中古住宅を選ぶと、後で予想外の出費や不便さに直面することがあります。


重要なのは、本当に中古住宅がコストメリットに優れているのかを正しく理解することです。少々長くなるかもしれませんが、お付き合いください。

価格だけに惑わされない

あたりまえですが、中古住宅は建物価値が正当に評価されていません。そのため、新築住宅に比べて価格が安くなります。問題は、その価格だけを見て決めてしまうと、後々「思ったよりもコストがかかった」という失敗が多く聞こえてくることです。

中古住宅は総額で判断するべき

中古住宅を購入する場合、購入後のリフォームやリノベーションに追加費用がかかります。これを計画に入れなかったり、不動産仲介業者の安易な言葉を信じて購入すると、結果的に新築住宅よりも高額になるケースも少なくありません。


例えば、設備の交換や耐震補強、断熱性能の向上など、多くの改修工事が必要になることがあります。きっと、想像以上にコストを押し上げることになるでしょう。

新築分譲住宅の「安さ」のカラクリ

最近の新築分譲住宅は、狭小土地と狭小住宅が増えています。これらは総額としては「手の届きやすい」価格で売り出されています。しかし、これは土地や建物のサイズが小さく、空間的な余裕を削ることで実現されている場合が多いということを忘れてはなりません。

手軽さと安さの代償

新築分譲住宅で価格が抑えられているとコストはより低く感じられます。しかし、狭い敷地や建物が長期的にどれだけ快適に生活できるかを考慮することが重要です。


家族が増えたり、ライフスタイルが変わった際に、その狭さが制約になるかもしれません。長期間住み続ける場合、外壁補修時に「足場をどうするの?」と思ってしまうほど隣地との間隔が狭い建物も多くあります。

空間的価値を考慮した中古住宅の強み

中古住宅の強みは、ただ価格が安いことだけではなく、広い土地やゆとりのある建物を選べることにもあります。これが「空間的価値」としての魅力です。

将来的な資産価値としての「空間」

僕は広さや空間のゆとりは、今後の人口減少時代において重要な資産価値として認識されると考えています。戦後、狭い空間に建てられた長屋が殆ど姿を消したのも、空間的価値が低かったことが大きな理由だと思っているからです。将来的に、広さや空間のゆとりがある中古住宅はより安定した資産価値を持つと思うのです。

リノベーションで価値を創造する

中古住宅を選ぶ際の大きなメリットは、購入後にリノベーションして、自分好みの空間を作り出すことができることです。これは、新築分譲住宅では得られないメリットです。

リノベーションによる価値はあなただけの個性

中古住宅は、購入時点では古さが目立つかもしれませんが、リノベーションを通じて新しい価値を付加することができます。自分のライフスタイルや家族のニーズに合わせた改修を行うことにより、新築にはない個性ある空間が生まれます。

まとめ

中古住宅のコストメリットを享受するためには、ただ「安い」というだけで選ぶのではなく、空間的価値やリノベーションの可能性を含めて総合的に判断することが重要です。一方で、新築分譲住宅の価格が安く見える背景には、空間の狭さや将来的な制約がある場合も多く、総額や長期的な価値を考えることが大切です。


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