地震に備えて安全な住まいを選ぶ:中古住宅購入ガイド

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広島市で中古住宅リノベーションを手掛ける「おりいえ」です。

100年前の91日関東大震災が発生しました。その後も、日本では地震による被害が頻繁に起こっています。僕たちは地震大国に住む以上、住宅を購入する際の判断基準として耐震性について無視はできません。

このブログでは地震に備えて安心な住まいを選ぶステップについてご紹介します。

耐震性の基本

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198161日から施行された耐震基準は「新耐震基準」と呼ばれています。

1995年の阪神・淡路大震災では、この新耐震基準で建てられた建物の7割超は軽微・無被害で済んだとされていることから、新耐震基準以降の建物であれば「安心」とする向きもあるようです。

しかし、その後も耐震基準は地震による被害のたびに継続的に見直されています。

新耐震基準については、2000年に「基礎」「柱梁や筋交いの接合部」「壁のバランス」に関する告示が示されました。

2016年には発生した熊本地震では、1981年の新耐震基準の建物の倒壊が9.12000年基準では2.9%が倒壊しています。(なぜ、新耐震住宅は倒れたかに記載されていた資料を引用)


この事実をもとに検討すると、新耐震基準の住宅は現行基準に適合しているから安心とはいえますか?

その他にも注意すべきことはあります。

●図面通りに建てられていない可能性もあります。
●シロアリや雨漏れ等の劣化により耐震性能を担保できないこともあります。
●増改築等により必要な柱が抜かれていることもあります。

これらが決して稀な事ではないのです。

地震に安心できる物件の選定方法

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地盤によって揺れが異なることはご存知でしょう。


自分が住んでいる場所、希望する地域がどのような地震道なのか予測地図を確認しましょう。


こちらのサイトが便利です。J-SHIS 地震ハザードステーション

物件の建築確認申請日を確認し、新耐震基準に適合しているかを見極めます。(建築年月日ではありません。)

専門家に相談する

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建築士やホームインスペクターなど、耐震性に精通した専門家に相談することが重要です。(不動産業者は耐震の専門家ではありません。)


質問事項はいたってシンプルです。


  • ①この物件は耐震基準に適合していますか?
  • ②耐震診断は受けていますか?

専門家であればこの二つの質問により安心して納得いく回答があるはずです。

耐震診断を受ける

専門家に相談した結果が怪しければ耐震診断をうけましょう。 

この場合、図面のみの診断は簡易診断です。 

詳細の耐震レベルを知るには。現地の物件を調査し診断する必要があります。


「おりいえ」では、

耐震診断費用は10万円~。(規模、要望により都度見積)


調査時間は3時間程度。


報告までに要する時間は12週間程度必要です。

旧耐震住宅であればほぼ補強が必要です。


また、新耐震基準でも診断すれば補強すべき結果となることも多くあります。


いずれにしても、耐震補強のみの補強工事でいいのか?暮らしやすくデザインした後に耐震補強をするのか?によって、リフォーム費用も大きく変わります。


耐震とデザインは並行して計画しましょう。


購入後のメンテナンス

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耐震性が担保されるには健全な状態が継続していることが条件です。

前述したように新耐震だから大丈夫とかということではありません。

一方で、旧耐震住宅だからといっても、壁や床など補強が必要な箇所を耐震補強すれば安心して住み続けることも可能です。

耐震性以外にも考慮するべきは?

耐震性能を高めても、暮らしにくい間取りデザインであれば本末転倒です。


重要なのは、暮らしやすい間取りの家で、地震にも安心して住め続けることができるかです。

デザイン性にも優れ耐震性が高いからといって、予算を超過しては意味がありません。


中古住宅購入費と合わせて耐震リフォーム費用を計画してください。

窓からの景色をはじめロケーションは暮らしの重要な要素です。


生活環境と安全性をバランス良く考慮しましょう。

最後に

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耐震診断、価格、ロケーションなど、多くの要素を総合的に評価した上で最終判断を下すことが重要です。


地震大国日本で安心して暮らすためには、一つ一つのステップを確実に踏んで、自分自身で安全と信じられる住まいを選びましょう。


僕たちでお役になてることがあればお気軽にご相談ください!

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