余白をアートに変えるリノベーション!

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広島市で中古住宅リノベーションを手掛ける「おりいえ 」です。

最近特に耳につく「余白」という言葉。とても便利ですよね。余白を残した、と言われるだけで、何となく美しい空間を想像しています。でも李禹煥の「余白の芸術」を読んで以来、僕はこの言葉に対して強い違和感を覚えるようになりました。

余白を生かすか殺すかは、その空間をどう使うか次第です。ただ残された空間を余白と呼ぶのではなく、その空間をどうデザインし、どのように活用するかの本質こそが重要だと思うのです


こちらのリノベーションでは、そんな考えを基にして、余白を単なる「空いたスペース」としてではなく、意図的にデザインし直しました。その結果、日々の生活をより豊かにし、家族が心地よく過ごせる空間を作り上げました。

クローズドキッチンとダイニングのつなぎ目を棚でつなぐ

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まず、キッチンとダイニングの間にある壁を活かし、そこに棚を設けました。

クローズドキッチンであるため、キッチンが閉じたような状態でしたが、棚を通じてダイニングとのつながりを持たせることができました。これによりキッチンと家族がより近く感じられる空間に変わりました。

冷蔵庫の奥行きを活かしたニッチ

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次に、冷蔵庫と壁の間に生まれたわずかな空間を利用して、ニッチを設けました。(冷蔵庫の奥行は650㎜程度です。通常の壁ほど奥行きは必要ありません。)

このニッチは、ただの隙間ではなく、ダイニングやリビングを彩る飾り棚として機能します。小物や植物、アート作品を飾ることで、美しい空間を引き立ててくれたように感じます。

余白をアートに変える

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余白という言葉に騙されることなく、本当の意味で美しい空間を創ることに集中しましょう。

余白はただの「スペース」ではなく、その場所をどうデザインし、活かすかが重要なのです。空間をただ残すのではなく、そこに意図を持ち込み、生活の中でアートとしての役割を果たすようにする。これが本当の空間づくりであり、リノベーションで目指すべきゴールです。

最後に

リノベーションを通じて、余白を単なる「空いたスペース」として捉えるのではなく、その空間にどのような意図を持たせるか、そしてどうデザインするかに集中しましょう。

こちらの事例のように棚やニッチといった工夫だけでも、空間同士をつなげ、家族の距離を縮めることにつながるのです。余白に向き合うことで、家がアートとなり、日々の生活がより快適で心地よいものになるはずです!

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