中古住宅リノベーション+質の高い新築の必要性について持論!
広島市で中古住宅リノベーションを手掛ける「おりいえ」です。
ちょっと真面目に思ったことを綴ります。お付き合いいただけると嬉しいです。
では、スタート。
この国では、古い建物をどんどん解体して、新築を建て続けています。家はもう足りているし、空き家だらけなのに…。加えて、一つの宅地を2戸とか3戸に分割して建ててる現状です。
省エネだとかZEHだとか言いますが、それ以前に、解体して新築を建てるだけで、どれだけの二酸化炭素が放出されているのか、もっとちゃんと考えるべきなんじゃないかなって思うんです。
これから人口が減って、空き家が増えるのは目に見えています。戦後に急いで建てられた長屋もほとんど残っていないのは、生活環境が全然考慮されていなかったからです。で、今は地価や建設費が高騰している中、あえて言いますが、戦後の長屋とあんまり変わらないくらいの超狭小住宅が増えています。
「これ、買えるかな?」と思わせる分譲住宅を作るためには、超狭小住宅にせざるを得ないんでしょうか?もちろん、企業努力でコストを抑えている例もあるでしょう。しかし、多くの場合、価格を抑えるために質や空間が犠牲になっていると思います。こんな家が、将来の世代に誇れると思いますか?それ以前に、これらの家は本当に「資産」と言えるのか、僕は疑問です。
僕が勝手に妄想する未来
僕が勝手に妄想す未来の住環境に必要なのは、以下の2点です。
- 解体せずに住環境を改善できる中古住宅流通の促進
「未来は明るい」と信じていた時代に建てられた既存の住宅には、リノベーションで大きく改善できる可能性で溢れています。中古住宅市場が活性化すれば、持続可能な住宅が供給され、資源の無駄も減らせるでしょう。そして、不動産の価値も適正に評価される時代が来るはずです。今のように「広すぎると売れない」とか、「築30年経つと解体費を引かれる」といった不合理な状況も、なくなってほしいと思っています。実現できればマイホームの適正な価値につながると思っています。
- 新築の基準をもっと厳しくする
無計画に新築を建て続けるのはやめて、本当に後世に残すべき価値のある新築だけを建てるべきです。建物の性能基準は随分と上がりましたが、それでも、新築の総量規制やむやみに土地を区割りすること、人口が減っていく地方都市にタワーマンションを建てるような政策がいつまで続くのか疑問です。
インスペクションと中古住宅の価値向上
中古住宅市場の問題解決には、インスペクションをしっかり行い、問題点を見える化することが必要です。そうすれば購入者の不安が解消されるはずです。不動産流通の透明性と質の向上が、日本全体の暮らしを豊かにするはずです。
でも、実際のところ、不動産仲介業者にとっては手間がかかるって感じに敬遠されているのが現実です。結果的に、良質な中古住宅がまだまだ安く手に入る…って感じですね。(このことが、いいことがどうかは別として)
最後に
念のためですが、新築が全部ダメだって言っているわけじゃないです。ただ、本当に未来に誇れる新築でなければ、既存の建物を活かしてリノベーションする方が、はるかに持続可能で未来に残す価値があると思っています。それに、なにより住んでいて気持ちいいはずです。
新築というラベルにこだわるんじゃなくて、家そのものの質や空間、そしてその家が未来にどんな価値を持つのか、しっかり見極めてほしいです。
注文住宅ではコストが合わない、分譲住宅にはときめかない…そんな方こそ、中古住宅リノベーションをぜひご検討ください!ご質問やご相談はいつでもお気軽にどうぞ!