30年で価値がゼロになる国で、家を建てるということ
広島市で中古住宅リノベを手掛ける「おりいえ」です。
僕は時々こんなことを聞かれます。 「元ハウスメーカーの支店長だったのに、なぜ新築をやらないんですか?」と、
正直に言うと、 新築が嫌いなわけではありません。 むしろ、本来はとても魅力的な選択だと思っています。 ゼロから自分の理想を形にできる。 それは、とても豊かな行為です。 それでも、今は中古住宅をリノベするという選択をしています。
25年前に見えていた未来
それは、もう25年ほど前、 ハウスメーカーで働いていた頃から感じていたことです。
当時から、未来はある程度見えていました。 人口は減少していく。 そして、日本の住宅は30年で価値がゼロになる。 これは現場の感覚ではなく、 国としても問題として認識されていた事実です。
それでも現場では、変わらず新築を売り続けている。 その状況に、どこか引っかかるものがありました。
当時から、未来はある程度見えていました。 人口は減少していく。 そして、日本の住宅は30年で価値がゼロになる。 これは現場の感覚ではなく、 国としても問題として認識されていた事実です。
それでも現場では、変わらず新築を売り続けている。 その状況に、どこか引っかかるものがありました。
違和感の正体
30年で価値がゼロになる前提の中で、何千万というお金をかけて家を建てる。
もちろん、その中には夢や希望もある。 ですが同時に、冷静に考えると、どこか無理をしている構造でもあると感じていました。
実際にお客様と話していると、その違和感はよりはっきりと見えてきます。 「どうせ寝に帰るだけじゃけえ。」「 あと30年持ちゃええんよ。」 そう言われたことは一度や二度ではありません。 それは決して間違っている考え方ではないと思います。 むしろ、その前提に立てば、とても合理的な判断です。
もちろん、その中には夢や希望もある。 ですが同時に、冷静に考えると、どこか無理をしている構造でもあると感じていました。
実際にお客様と話していると、その違和感はよりはっきりと見えてきます。 「どうせ寝に帰るだけじゃけえ。」「 あと30年持ちゃええんよ。」 そう言われたことは一度や二度ではありません。 それは決して間違っている考え方ではないと思います。 むしろ、その前提に立てば、とても合理的な判断です。
歪んでいく住宅の価値
30年で価値がなくなるのであれば、そこに大きなコストをかける意味は薄くなる。 結果として、価格を抑えた家や最低限の機能だけを求める住宅が選ばれていく。そしてその流れは、住宅全体の質にも影響を与えていきます。
さらに問題なのはその先です。 30年で価値がゼロになるという前提があることで、中古住宅は軽く扱われ流通自体も歪んでいきます。 本来であれば、 きちんと手入れされてきた住宅には価値が残るはずです。 しかし現実には、まだ使える家でも古いという理由だけで価値を失い壊されていく。 その繰り返しが、 街並みや暮らしの質にも影響を与えているように感じています。
そして結果として、本来選ばれるべき質の高い新築住宅ですら、その価値が正しく評価されにくくなる。問題は、新築か中古かではなく、この前提そのものにあるのだと思います。
さらに問題なのはその先です。 30年で価値がゼロになるという前提があることで、中古住宅は軽く扱われ流通自体も歪んでいきます。 本来であれば、 きちんと手入れされてきた住宅には価値が残るはずです。 しかし現実には、まだ使える家でも古いという理由だけで価値を失い壊されていく。 その繰り返しが、 街並みや暮らしの質にも影響を与えているように感じています。
そして結果として、本来選ばれるべき質の高い新築住宅ですら、その価値が正しく評価されにくくなる。問題は、新築か中古かではなく、この前提そのものにあるのだと思います。
本来あるべき住宅の姿
住宅は本来、もっと長く使われるものです。
50年、60年と時間を重ねながら暮らしとともに育っていくもの。その価値をきちんと認め次の世代へと受け継いでいく。 そういう循環があってこそ、本当の意味で豊かな住宅文化が育つのではないでしょうか。
そう信じる僕たちは、中古住宅を整えて次に渡す仕事をしています。 単に古いものを直すのではなく、その家がもともと持っている価値を見つけ出し、今の暮らしに合う形へと整える。 そうすることで、 もう一度、住まいとしての魅力を取り戻すことができることを証明しています。
50年、60年と時間を重ねながら暮らしとともに育っていくもの。その価値をきちんと認め次の世代へと受け継いでいく。 そういう循環があってこそ、本当の意味で豊かな住宅文化が育つのではないでしょうか。
そう信じる僕たちは、中古住宅を整えて次に渡す仕事をしています。 単に古いものを直すのではなく、その家がもともと持っている価値を見つけ出し、今の暮らしに合う形へと整える。 そうすることで、 もう一度、住まいとしての魅力を取り戻すことができることを証明しています。
環境から選ぶということ
さらに言えば、 中古住宅にはもう一つ大きな魅力があります。それは環境から選べるということです。
日当たりや風通し、周囲の静けさや景色。そういったものは、後からお金で買うことができません。 そして面白いことに、 そうした環境の良い住宅は、 デザインや美意識の面でも優れていることが多いのです。 どこの誰かは分からないけれど、 その時代に、自分の好きな暮らしを追い求めて建てられた家。
それを、ほぼ土地の価格で引き継ぐことができる。そして浮いた予算を、自分たちの暮らしに使うことができる。この自由度は、場合によっては新築以上だと感じています。
日当たりや風通し、周囲の静けさや景色。そういったものは、後からお金で買うことができません。 そして面白いことに、 そうした環境の良い住宅は、 デザインや美意識の面でも優れていることが多いのです。 どこの誰かは分からないけれど、 その時代に、自分の好きな暮らしを追い求めて建てられた家。
それを、ほぼ土地の価格で引き継ぐことができる。そして浮いた予算を、自分たちの暮らしに使うことができる。この自由度は、場合によっては新築以上だと感じています。
家を決める前に
新築か中古か。その選択の前に、一度立ち止まって考えてみてください。
その家は何年先まで価値を持ち続けるのか。そして、自分はどんな暮らしをしたいのか。
答えは人それぞれですが、選択の軸を少し変えるだけで、見える景色は大きく変わるはずです。