「古い街より、新しい分譲地の方がいいですよ」

そんな営業トークを、住宅を探している最中に聞いたことがある人も多いかもしれません。
確かに、新しい街には新しい家、同世代の家族が並ぶ景観、きれいに整った道路やインフラが揃っています。

でも、それって本当に“住みやすさ”の本質でしょうか？

実際には、「古い家を壊してでも新築して住みたい」と思える場所が、
すでに古い街の中に存在しているケースは少なくありません。

利便性の高い立地、通い慣れた学校や商店街、ちょっとした坂道や木陰のある公園──。
こうした風景に魅力を感じ、住み慣れた街での暮らしを選びたいという人もたくさんいます。

それに僕的には大切なのは、古い街には“人のつながり”
がまだ生きている場所も多くあるということです。

・子どもが地域の大人と挨拶を交わす。
・高齢者が子どもに声をかける。
・自然と世代を越えた関わりが生まれる空気。

こうした光景は、新しく開発された分譲地ではなかなか見られなくなりました。

昔読んだ本に、「ライフスタイルの豊かさとは、利便性や設備だけでなく、“関わりのある暮らし”にある」
と書かれていました。本当にそうだと思うんです。

さらに、そうした関係性の中で子どもが育つことは、
コミュニケーション能力や社会性といった、数字には見えない力を養ってくれるそうです。

土地選びで迷っている人、なかなか納得できる土地や物件に出会えないという人は、
「新しい街＝快適」という先入観ではなく、
「ここに住みたい」と思える“場所”の価値に目を向けてみませんか？

・子どもが地域に見守られながら育つこと。
・高齢者が安心して暮らし続けられること。

それが叶う街が、実は、すでに目の前にあるかもしれません。

“古い”という言葉に惑わされず、
“そこにある暮らし”を感じてみるのも大切です。