広島市の大規模盛土造成マップを不動産の購入判断に利用する。
広島市で中古戸建住宅×リノベーションを提供している「おりいえ」です。
お陰様で広島市は梅雨末期の豪雨は峠を越したようです。しかし、今年も多くの災害に見舞われました。被災された皆様へは心よりお見舞い申し上げます。又、お亡くなりになられました方々に心よりお悔やみを申し上げます。現在行方不明の方々が一刻も早く救助されることをお祈り申し上げます。
さて、この度の熱海の災害に関し盛土が原因とされています。これからマイホームを検討される方においても気になることでしょう。そこで、広島市を中心に盛土か切土の判断には、こんな調べ方があるよ!ということをまとめてみました。
大規模盛土造成地とは
次のいずれかに該当するものを大規模盛土造成地と言います。
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谷埋め型大規模盛土造成地
盛土の面積が3,000平方メートル以上のもの -
腹付け型大規模盛土造成地
盛土をする前の地盤面の水平面に対する角度が20度以上で、かつ、盛土の高さが5メートル以上のもの
広島市の大規模盛土造成地マップ
少し宣伝になりますことをご容赦ください。
上の画像は広島市の大規模造成地マップを利用して(広島市の大規模盛土造成地マップこちら)、「おりいえ」の新しいモデルハウスの位置を示したものです。(赤丸)緑のところが谷を埋めた箇所になります。これで見ると五月が丘のモデルハウスは盛土ではないということです。
築後40年以上経過していても建物の傾斜もなく状態が良かったのもこのためかもしれません。
地理院地図による広島市の年代別写真
よく利用させていただいているのが地理院地図による年代別の写真です。
左上に「地図」と表示している部分をクリックすると年代別の写真という項目があります。
過去の敷地がどのように利用されていたのかが分かりますよ。
広島市佐伯区五月が丘の現在
場所分かちゃいますね。笑
ブルーの旗の位置です。
ご見学は完全予約制なのでご理解の程、宜しくお願いいたします。
広島市佐伯区五月が丘の1974年~1978年
五月が丘の造成が終了したころです。
道路を挟んだ公園の擁壁規模もよくわかります。
広島市佐伯区五月が丘の1974年~1978年
造成前の画像です。
広島市が広がり続けたのがよくわかります。
そのほかにも活断層や土地の標高などなどありますよ。
盛土だから、切土だから、ということではない。
大規模造成地マップが作成されたのは 平成7年(1995年)の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)、平成16年(2004年)の新潟県中越地震などにおいて、大規模に盛土造成された宅地で滑動崩落による被害が発生したことが背景にあるようです。
時世がら、熱海の盛土崩壊で盛土について気にされている方も多くいらしゃることでしょう。昨日もインスペクション仲間から、最近は、間知石ブロックの安全確認の依頼が増えたと連絡がありました。
不動産選びには盛土か切土だからの優先順位の他にも多くの選択理由があります。盛土でもしっかりとした地盤調査の上に適切な地盤改良工事を施すことで安心を担保することで、優先順位の高い、立地や環境条件を優先することもあるでしょう。
確かに不動産選びは盛土か切土の選択理由も大事です。しかし、それだけではありません。その他にも外せない条件があるものです。盛土だとしても、しっかりとした地盤調査の上に適切な地盤改良工事を施すことで安心を担保し、立地や環境条件などを優先することもあるはずです。
大事なのは、それらを認識して判断するということではないでしょうか?判断するのは敷地だけではありません。新築建売でも先のことなど考えられていない雑に造られた家と、耐震性や省エネ性能なしっかりと造った家との価格差が具体的な価値として販売されているかといえば疑問です。