中古戸建住宅の資金計画 注意点

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広島市で中古戸建住宅×リノベーションを提供している「おりいえ」です。

中古戸建住宅を選んだ理由は「予算的に手頃だったから」という方が多いようです。とはいえ、決して安くない金額が住宅購入です。手頃と考え中古戸建を購入したのに、リフォーム費用や諸経費が加わることで想像していた以上の出費になったという方も多くいます。また、比較検討する際に忘れがちなことをなども多くあります。

そこで、このブログでは中古戸建住宅の資金計画。特に忘れがちな注意点をご説明します。ご参考にしてください。

中古戸建住宅それぞれの資金計画

新築住宅もローコスト住宅から高級住宅まで性能も違えば材料も違います。さらに中古住宅の場合は入居されていた方のメンテナンス周期も違います。つまり、同じような規模の中古戸建住宅も、同じような築年数の中古戸建住宅も、同じような価格の中古戸建住宅も、購入資金は物件ごとに違うということです。

中古戸建住宅は、予算的に手頃というには物件価格だけで判断はできないことに注意してください。

住宅ローン減税は適用できる?

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中古戸建住宅を購入する場合、上図の通り一定の条件に当てはまる住宅であれば住宅ローン減税は適用されます。(出所:既存住宅流通・リフォーム市場と住宅瑕疵保険 国土交通省資料)

新築と違い中古住宅ならではの部分は

①建築された日から購入の日までの期間が築20年(マンションなどの耐火建築物(注)については25年)以内であること。


②地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合することが購入の日前2年以内に証明されているもの。


③築後20年を超える場合は、新耐震基準で建築確認申請を取得した住宅であっても耐震基準適合証明書の取得可能な建物、もしくは、既存住宅売買瑕疵保険に加入可能な建物でなければ該当されません。


これらは、引き渡し時に取得しておかなければならないものです。購入後に耐震補強をしたりリフォームをすることで瑕疵保険に加入しても適用されません。

所得にもよりますが、利用できれば消費税が課せられる再販中古住宅なら最大400万円。消費税が課せられない個人間の中古住宅でも200万円の恩恵があります。

注意:消費税率10%が適用される住宅の取得をして、令和3年9月30日までに契約し令和4年12月31日までの間に入居した場合には控除期間が3年間延長されます。

注意:その他詳しい要件についてはこちらをご覧ください。国土交通省 住宅ローン減税

すまい給付金対象物件?

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すまい給付金制度は、住宅ローン減税の拡充による負担軽減効果が十分に及ばない収入層に対して、住宅ローン減税とあわせて消費税率引上げによる負担の軽減をはかるものです。このため、収入によって給付額が変わる仕組みです。

注意して欲しいことは、中古住宅については、宅地建物取引業者による買取再販など、消費税の課税対象となる住宅取得が対象となります。(消費税が非課税とされている個人間売買の中古住宅は対象外となりますのでご注意ください。)。

所得によりますが最大50万円給付されます。

注意:令和3年12月31日までに引渡され入居が完了した住宅を対象に実施しています。ただし、令和3年11月30日までに契約した場合 、令和4年12月31日までに引渡され入居が完了した住宅が対象になります。

注意:その他詳しい要件についてはこちらをご覧ください。国土交通省 すまい給付金について

住宅ローン減税およびすまい給付金に関してはこちらのサイトで簡易的にシミュレーションできます


中古戸建住宅の諸経費

印紙税や火災保険料、住宅ローンに関わる費用等の諸経費についてはググればいくらでも出てきます。

このブログは実践的なブログだありたいと思っています。なので、諸経費も忘れがちな注意点や知っていたら別の選択があったかもということを記事にさせていただきます。

中古戸建住宅販売の取引態様は?

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取引態様とは、不動産屋さんが中古住宅を販売する際の立場を示したものです。以下のとおりです。


1売主

不動産屋が所有している物件を直接販売することです。仲介手数料はかかりません。

 


2代理

売主から委託された不動産屋さんが売主に代わって販売することです。通常、売主が不動産会社に販売報酬として代理手数料を支払います。買主は不動産会社に仲介手数料を支払う必要はありません。


3媒介

売主と買主との間にたって売買の仲介をすることです。売主側の不動産屋さんは売主から、買主側の不動産屋さんは買主から仲介手数料を請求します。(売主買主ともに同じ不動産屋さんの場合は両社から仲介手数料を請求できます。)


取引額は売買価格に消費税を含まない金額になります。報酬額は上図の通りです。仮に取引額を1500万円とすると


200万円以下の金額 10万円

200万円を超え400万円以下の金額 8万円

400万円を超える金額 33万円 


合計51万円+消費税=56.1万円が仲介手数料です。


 

中古戸建住宅の各種税金

不動産を登記する際の登録免許税、不動産購入後に一度だけかかる不動産取得税、についても軽減があります。

登録免許税についての要件は、住宅ローン減税の要件と同じく、築後20年以内。超える場合は耐震適合証明書の取得または既存住宅売買瑕疵保険の加入が要件です。

不動産取得税は新築年月日により軽減額が変動しますが、基本的要件は昭和57年1月1日以降に新築された住宅または、耐震適合証明書の取得または既存住宅売買瑕疵保険加入が要件です。

リフォーム費用

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令和2年住宅動向調査報告書よると(上図)、中古住宅購入後に自身でリフォームをしたか(1 年以内にリフォームをする予定を含む)どうかをみると、中古戸建住宅の 49.9%でリフォームが行われています。

資金的には購入する中古住宅の状態によってリフォーム費用は大きく違ってくるわけです。購入時には気づかなかった劣化や雨漏りなどあった場合、百万円を超える追加費用が発生するかもしれません。

知っていますか?中古戸建住宅購入後の思いがけない出費をなくすためのインスペクション

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インスペクションの認知をみると、「知っている(内容含めて)」「名前だけは知っている」を合わせて、インスペクションの実施の有無をみると、「売り主が実施した」「自身で検査人に依頼し、実施した」を合わせて、中古戸建19.6%しかいません。


ちなみに「おりいえ」が所属する日本ホームインスペクターズ協会では


「欠陥住宅ではないか」
「いつごろ、どこに、いくらくらいのお金がかかるのか」
「あと何年くらいもつのか」

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なう専門業務を指しとしています。

購入後の思い違いがをなくすためにも、是非、利用してほしいサービスです。


 

広島で中古戸建住宅を購入るには中古戸建住宅に精通した不動産会社を利用しましょう。

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住宅購入において「予算」は重要です。中古戸建住宅の場合はご覧いただいた通り販売状況により予算は大きく変わってきます。

例えば同程度の価格の物件で悩んでいたとして、住宅ローン減税・すまい給付金が利用できるA物件とB物件では住宅ローン減税で最大400万円(10年間として)すまい給付金で最大50万円。450万円も違うかもしれません。

仲介手数料やリフォーム費用なども含めれば、そもそも悩むべき問題ではないかもしれません。これらを知っていれば選んぼうとする住宅も変わっていたはずです。

中古住宅の購入は、ここで紹介した資金面はもちろん、生活スタイルを含めた希望条件を丁寧に聞き取ってくれ、幅位広い物件情報から、具体的な物件を提案してもらえるパートナー探しが大切です。多くの不動産屋を回ることが適切な住まい探しになるとは限りません。

また「おりいえ」では、新耐震基準・旧基準も含め、インスペクションと通じて購入者に必要な情報を積極的にお調べいたします。お気軽にご相談ください。

【おまけ】 Selfinでは、売り出されている中古物件の価格が高すぎたり、安すぎたりしないかを判定いたします。ご利用は無料です。ぜひ、ご活用ください。


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